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健保ニュース

健保ニュース 2022年1月下旬号

厚労省メディアス・3年度8月
概算医療費 前年同月比で5.0%増
4~8月は6.8%増に

厚生労働省の「最近の医療費の動向(メディアス)」令和3年度8月号によると、8月の概算医療費は前年同月比で5.0%増加し、7月の同2.6%増から上昇幅は倍増した。休日数などの違いによる影響を補正すると同4.0%増加していることが明らかになった。

また、3年4月から8月の5か月分の概算医療費は前年同期比6.8%(前々年同期比1.2%)増加した。補正後でも同6.8%増加しており、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い減少した前年の反動から増加に転じている。

3年の概算医療費をみると、1月(前年同月比4.7%減)、2月(同4.4%減)はマイナスの伸び率となったが、新型コロナウイルス感染症の影響で2年の医療費が1.2%減少した3月は同5.5%増へ5か月ぶりにプラスの伸び率に反転。

2年の医療費が同8.8%減の4月と同11.9%減の5月は二桁を超える伸び率となったが、同3.5%減の8月は伸び率が縮小した。

制度別に8月の概算医療費をみると、被用者保険は本人同8.1%増、家族同11.3%増の全体で同9.6%増加し、家族の上昇幅が大きい。国民健康保険は同5.1%増、75歳以上の後期高齢者も同3.0%増といずれも上昇した。未就学者は同29.9%増と3割近く上昇。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う患者の受診控えの反動が顕著に現れた。

1人当たり医療費は同5.4%増で、被用者保険が同9.6%増、国保が同6.9%増、後期高齢者が同2.9%増となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院が同1.9%増、医科入院外が同9.1%増だった。歯科は同3.2%増、調剤は同4.6%増で、いずれもプラスの伸び率となった。

医科入院は1日当たり医療費が同4.4%増で受診延日数が同2.6%減、医科入院外は1日当たり医療費が同5.2%増で受診延日数が同3.7%増、歯科は1日当たり医療費が同1.7%増で受診延日数が同1.5%増、調剤は処方箋当たり医療費が同0.5%減で処方箋枚数が同5.2%増。医科入院の受診延日数と調剤の処方箋当たり医療費のみ減少した。

一方、4~8月の5か月分の概算医療費をみると、被用者保険は本人同11.3%増、家族同16.4%増の全体で同13.4%増。国保は同6.5%増、後期高齢者は同3.9%増だった。未就学者は同39.1%増と4割近く上昇した。

1人当たり医療費は同7.3%増で、被用者保険が同13.4%増、国保が同8.1%増、後期高齢者が同3.9%増となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院の同4.5%増に対し、医科入院外は同11.0%増と2倍超上昇。歯科は同10.6%増、調剤は同3.0%増だった。

医科入院は1日当たり医療費が同4.9%増で受診延日数が同0.7%減、医科入院外は1日当たり医療費が同2.0%増で受診延日数が同8.8%増、歯科は1日当たり医療費が同2.1%増で受診延日数が同8.3%増、調剤は処方箋当たり医療費が同5.0%減で処方箋枚数が同8.5%増。医科入院の受診延日数と調剤の処方箋当たり医療費を除き増加した。

医療機関種類別概算医療費は、医科病院同6.0%増、医科診療所同10.9%増、歯科病院同16.5%増、歯科診療所同10.3%増、保険薬局同3.0%増、訪問看護ステーション同19.9%増で、前年の反動からいずれも上昇した。

主たる診療科別医科診療所の医療費をみると、小児科(同68.7%増)、耳鼻咽喉科(同29.4%増)、眼科(同9.8%増)、産婦人科(同9.6%増)、整形外科(同9.5%増)で大きなプラスの伸び率となった。

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