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健保ニュース 2021年9月中旬号

厚労省メディアス・2年度3月
概算医療費 前年同月比で5.5%増
2月の4.4%減から反転

厚生労働省の「最近の医療費の動向(メディアス)」令和2年度3月号によると、2年度3月の概算医療費は前年同月比5.5%増加し、2年度2月の同4.4%減から反転した。休日数などの違いによる影響を補正すると同1.8%増へと上昇幅は縮小する。

元年度3月の概算医療費は新型コロナウイルス感染症の影響で同1.2%減少(休日数等の影響補正後1.8%減)しており、2年度3月の概算医療費は前年の減少の反動で増加に転じている。厚労省は、「稼働日数の補正の影響もあり、医療費の伸びは完全に回復している状況ではない」と分析した。

2年度3月の概算医療費を制度別にみると、被用者保険は本人が同7.7%増、家族が同8.2%増の全体で8.3%増、国民健康保険も同5.9%増で、いずれも前年同月に比べ増加。未就学者は同5.6%増、75歳以上の後期高齢者は同4.5%増で推移した。

1人当たり医療費は同5.9%増で、被用者保険同8.6%増、国保同7.5%増、未就学者同8.7%増、後期高齢者同4.3%増となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院の同1.4%増に対し、医科入院外は同10.0%増と二桁の伸び率となった。歯科も同9.8%増と高い伸びとなり、調剤が同4.6%増。訪問看護療養は同29.8%増と前年から3割近く伸びた。

医科入院は1日当たり医療費が同5.0%増で受診延日数が同3.6%減、医科入院外は1日当たり医療費が同4.0%増で受診延日数が同5.7%増、歯科は1日当たり医療費が同5.9%増で受診延日数が同3.7%増、調剤は処方箋当たり医療費が0.5%減で処方箋枚数が同5.1%増となっており、入院を除いて受診延べ日数が増えた。

医療機関種類別概算医療費は、医科病院同3.5%増、医科診療所同9.7%増、歯科病院同8.2%増、歯科診療所同9.9%増、保険薬局同4.6%増、訪問看護ステーション同29.8%増で、いずれも増加。

主たる診療科別医科診療所の医療費をみると、小児科(同24.3%増)、耳鼻咽喉科(同17.8%増)、眼科(同14.1%増)、整形外科(同12.0%増)、産婦人科(同11.9%増)で二桁を超える伸び率となった。

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