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健保ニュース 2021年9月上旬号

規制改革推進会議
6月答申に向け5WG設置
菅首相 年内の中間取りまとめを要請

政府の規制改革推進会議は8月23日、議長を選任するとともに、今後の進め方を了承した。

議長には、夏野剛氏(慶應義塾大学政策・メディア研究科特別招聘教授)が就いた。
 今後の進め方は、まず令和4年6月を目途に内閣総理大臣への答申を取りまとめる。新たにスタートした委員任期2年のうち約1年間をサイクルとし、規制改革の審議を進める。

同日の会議に出席した菅義偉首相は、今年中の中間取りまとめの作成を要請するとともに、河野太郎規制改革担当相を中心に、スピード感を持って、規制改革に取り組む必要性を指摘した。終了後の記者会見で河野太郎規制改革担当相は、規制改革は菅内閣の一丁目一番地だとして、改革へ向けた取り組みに意気込みを示した。

また、議長となった夏野氏は、コロナ禍でこれまで難しいと考えられてきた医療、教育の分野においても規制改革が実現していることを踏まえ、一層改革を強化しなければならないと強調するとともに、ポストコロナに向けて未着手の案件の聖域なき洗い出しを進めたいと述べた。

推進会議の下には、①デジタル②経済活性化③子育て・教育・働き方④医療・介護⑤農林水産─の5つのワーキング・グループ(WG)を設置する。前期の6つのWG(▽成長戦略▽雇用・人づくり▽投資等▽医療・介護▽農林水産▽デジタルガバメント)から整理されたが、医療・介護、農林水産の両WGはそのまま継承されている。

同日の会議では規制改革の当面の主な課題が、①デジタル②グリーン③地域経済活性化④子育て・教育・働き方─の4領域にわたり示された。このうち①では、医療・介護分野におけるデジタル化を取り上げ、▽オンライン診療に関する診療報酬上の取扱い▽情報通信機器を活用した医薬品販売規制の見直し▽デジタル技術の進展を踏まえた医療機器の審査等の迅速化─の3点を課題に挙げた。

このほか、規制改革の主な成果として、▽押印や書面を義務づける48法律を5月に一括改正▽押印を求める行政手続き全体の99%(1万5493種類)の押印義務廃止▽書面の作成・提出を求める行政手続き全体の98%(1万8180種類)のオンライン化を実施予定(7年まで)▽オンライン診療・オンライン服薬指導について、新型コロナウイルス感染症が収束するまでは現在の時限的措置を着実に実施するとともに、収束後は当該措置の恒久化の措置を講じる─などの実績を示した。

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