健保ニュース
健保ニュース 2021年7月中旬号
支払基金が令和2年度診療報酬を確定
総金額は3.0%減の12.6兆円
総件数は10.4%減の10.3億件
社会保険診療報酬支払基金(神田裕二理事長)はこのほど、令和2年度の診療報酬確定状況を公表した。2年度の確定状況は、総件数が前年度比10.4%減の10億2953万件、総金額が同3.0%減の12兆5785億円だった。支払基金は、確定件数・金額が前年度と比べ減少した理由について、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う患者の受診控えが影響していると説明した。また、確定金額の減少幅が確定件数に比べて小さくなっている要因として、軽症で医療費が低い患者を中心に受診を控えている可能性を指摘。そうでない患者は比較的医療費が高額な場合が多いことが、確定金額と確定件数の減少幅の違いに繋がっている要因の1つであると分析した。
確定状況の制度別の内訳は、医療保険で件数が同10.3%減の8億3121万件、金額が同3.4%減の9兆9766億円となり、うち健保組合は件数が同12.0%減の2億9917万件、金額が同4.5%減の3兆3766億円だった。
診療種別の内訳は、医科で件数が同11.2%減の5億4020万件、金額が同4.1%減の8兆7436億円だった。歯科は件数が同4.6%減の1億4564万件、金額が同1.6%増の1兆2203億円だった。調剤は件数が同11.6%減の3億4156万件、金額が同2.5%減の2兆3996億円だった。訪問看護は同18.0%増の214万件、金額が同22.3%増の1161億円だった。
健保組合について診療種別にみると、医科は件数が同13.1%減の1億5550万件、金額が同5.8%減の2兆2886億円、歯科は件数が同5.8%減の4661万件で金額が同0.9%増の4043億円、調剤は件数が同13.0%減の9682万件で金額が同3.5%減の6619億円、訪問介護は件数が同16.6%増の25万件で金額が同21.1%増の134億円となった。