健保ニュース 2021年7月上旬号

ワクチン職域接種がスタート
トッパングループ健保組合

新型コロナウイルス感染症ワクチンの職域接種が、6月21日から始まった。そのなか、トッパングループ健保組合（大久保伸一理事長）は、都内に接種会場を設け、首都圏の加入事業所に勤務する約5000人のグループ社員と家族を対象に、7月から接種を開始した。

加入事業所のワンフロアを接種会場にし、事前に予約した社員や家族が受付を済ませ、医師の予診を受けたあと、2つのブースに分けワクチン接種を実施。今後、さらにブースを増やし1日当たり約400人の接種を可能にし、1回目の接種を7月末に終わらせ、8月末までに2回目の接種を完了する予定だ。

今回のワクチン接種実施について、健保組合の加藤博信専務理事は、職域でのワクチン接種を呼びかけた政府の方針に賛同し、健保組合としても1日も早く感染終息に協力する立場から、積極的にかかわることを決定したとこれまでの経緯を説明。

職域接種実施の基準となる1000人を超える加入事業所は独自で実施することとし、健保組合としては1000人を下回る加入事業所を中心に実施することを計画した。

加藤専務理事によると、健保組合では日頃から加入事業所とコラボヘルスをはじめ、さまざまな事業で密接な連携を保っている。そうした体制を踏まえてワクチン接種の実施にあたっては、事業所の社員の協力も得て、健保組合の職員と分担し、事業所には会場設営や当日の受付などの業務を、健保組合は医療スタッフの配置やマニュアル作成、予約管理などを担当し実施した。

加入事業所の協力を得て利便性を考慮し東京駅近くの会場を借り、接種開始の約3週間前から準備を進めてきた。

健保組合のヘルスケアチームの梅木稔課長は、ワクチン接種の申請や医療スタッフの配置、事業所からの要望への対応など困難を極めたと話したが、実施にこぎつけたことで安堵の表情を見せていた。