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健保ニュース 2021年7月上旬号

厚労省メディアス・2年度2月
概算医療費 前年比4.4%減少
4~2月では4.1%減に

厚生労働省の「最近の医療費の動向(メディアス)」令和2年度2月号によると、3年2月の概算医療費は前年同月比で4.4%減少し、伸び率は前月の4.7%減からヨコバイで推移した。休日数などの違いによる影響を補正した数値は2.4%減となることが明らかになった。

また、2年4月から3年2月までの11か月分の概算医療費は前年同期比4.1%減少。補正後では同4.4%減少しており、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う患者の受診控えの影響が如実に現れた結果となった。

2年の概算医療費をみると、1月(前年同月比1.2%増)、2月(同2.7%増)はプラスの伸び率となったが、新型コロナウイルス感染症の感染者数が拡大してきた3月に同1.2%減へと5か月振りにマイナスの伸び率に反転した。

緊急事態宣言が発令された4月は同8.8%減、5月は同11.9%減へと減少幅が拡大。感染者数が一定程度、落ち着いた6月(同2.4%減)以降、減少幅は縮小傾向にあり、10月に8か月振りにプラスの伸び率となったが、11月は同3.8%減に反転し、12月もマイナスの伸び率が続いた。

3年2月の制度別概算医療費をみると、被用者保険は本人同2.3%減、家族同8.6%減と家族の減少幅が大きく、全体で同4.3%減少した。国民健康保険は同3.8%、75歳以上の後期高齢者は同3.8%それぞれ減少。一方、未就学者は同16.0%と大幅に減少した。

1人当たり医療費は同4.1%減で、被用者保険が同4.2%減、国保が同2.4%減、後期高齢者が同4.1%減となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院が同5.5%減、医科入院外が同3.9%減、歯科が同0.5%減、調剤が同4.9%減で、いずれもマイナスの伸び率となった。

医科入院は1日当たり医療費が同3.7%増で受診延日数が同9.0%減、医科入院外は1日当たり医療費が同7.6%増で受診延日数が同10.7%減、歯科は1日当たり医療費が同6.2%増で受診延日数が同6.4%減、調剤は処方箋当たり医療費が同6.9%増で処方箋枚数が同11.0%減だった。

一方、2年4月~3年2月の11か月分の制度別概算医療費をみると、被用者保険は本人が前年同期比1.6%減、家族が同10.6%減となり、全体で同4.8%減少した。国保は同4.7%減、後期高齢者は同3.0%減。未就学者は同21.3%減と2割超減少した。

1人当たり医療費は同3.7%減で、被用者保険が同4.9%減、国保が同2.5%減、後期高齢者が同4.0%減となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院の同3.7%減に対し、医科入院外は同5.6%減と大きく減少。歯科は同1.8%減、調剤は同3.4%減だった。

医科入院は1日当たり医療費が同2.4%増で受診延日数が同6.0%減、医科入院外は1日当たり医療費が同6.6%増で受診延日数が同11.5%減、歯科は1日当たり医療費が同6.7%増で受診延日数が同7.9%減、調剤は処方箋当たり医療費が同8.0%増で処方箋枚数が同10.5%減。

受診延日数は、医科入院外と調剤で前年同期と比較し10%超の減少幅となっている。
 医療機関種類別概算医療費は、医科病院同3.9%減、医科診療所同6.6%減、歯科病院同7.5%減、歯科診療所同1.4%減、保険薬局同3.4%減、訪問看護ステーション同18.8%増で、訪問看護ステーション以外は減少した。

主たる診療科別医科診療所の医療費をみると、小児科(同25.7%減)、耳鼻咽喉科(同22.9%減)、外科(同12.3%減)で二桁を超えるマイナスの伸び率となった。

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