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健保ニュース 2021年5月下旬号

四半期再算定で9品目の薬価見直し
オプジーボは11.5%値下げ

中央社会保険医療協議会(小塩隆士会長)は12日の総会で、販売額が予想を上回り、一定規模以上の市場拡大のあった医薬品とその類似品について、新規医薬品を収載する四半期ごとの再算定を適用し、8月1日から薬価を見直すことを決めた。

四半期再算定の対象は、その他の末梢神経系用薬の「ビンダケルカプセル20mg」、その他の腫瘍用薬の「テセントリク点滴静注1200mg」とその類似品の「オプジーボ点滴静注20・100・120・240mg」、「キイトルーダ点滴静注100mg」、「イミフィンジ点滴静注120・500mg」の5成分9品目。

再算定の結果、「ビンダケルカプセル」は11.0%、「テセントリク点滴静注」とその類似品は11.5%それぞれ薬価を引き下げる。

厚生労働省が令和2年12月診療分のNDBデータから検討を行ったところ、「ビンダケルカプセル」、「テセントリク点滴静注」の年間販売額が350億円超で予測の2倍以上という市場拡大再算定の要件に該当した。

再算定対象品の類似品についても価格調整を行う要件があり、「テセントリク点滴静注」の類似品である「オプジーボ点滴静注」、「キイトルーダ点滴静注」、「イミフィンジ点滴静注」の薬価も併せて引き下げる。

なお、「テセントリク点滴静注」の薬理作用類似薬である「バベンチオ点滴静注(アベルマブ)」は、市場における競合性が乏しいことから、類似品に該当しないと判断した。

再算定により、「ビンダケルカプセル20mg」は、現行の「4万3672.8円」の薬価を11%引き下げ、「3万8866円」に見直す。

また、「テセントリク点滴静注1200mg」は「63万7152円」から「56万3917円」に11.5%引き下げる。

類似品の「オプジーボ点滴静注」の改定薬価は、▽20mg3万1918円(現行薬価3万6063円)▽100mg15万5072円(同17万5211円)▽120mg18万5482円(同20万9570円)▽240mg36万6405円(同41万3990円)─に見直す。

同様に、「キイトルーダ点滴静注」は現行の「24万2355円」から「21万4498円」、「イミフィンジ点滴静注」は、▽120mg10万1807円(同11万5029円)▽500mg41万3539円(同46万7245円─へ薬価をそれぞれ引き下げる。

再算定は、医療機関や薬局における在庫への影響から一定の猶予期間を設け、8月1日から適用することとした。

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