健保ニュース 2021年5月下旬号

健保連が令和4年度政府予算概算要求要望
健保組合への財政支援実現を
コロナ対応、拠出金負担軽減など柱

健保連は12日、「令和4年度政府予算概算要求に向けた個別要望事項」をまとめ、厚生労働省の濵谷浩樹保険局長宛てに提出した。健保組合財政は、過重な拠出金負担により逼迫し危機的な状況にあるうえ、収束が見通せない新型コロナウイルス感染症に伴う企業業績の悪化が重なるなど、「健保組合財政に過去に類のない甚大な悪影響が生じている」と窮状を訴え、今年度の緊急的な予算対応も含めて、健保組合に対する財政支援措置の実施を強く求めた。個別要望事項は、▽新型コロナウイルス感染症による健保組合の財政悪化に係る財政支援措置▽新型コロナウイルス感染症に係る職域におけるワクチン接種の取り組みの推進▽高齢者医療のための拠出金負担に対する財政支援措置等▽短時間労働者の適用拡大に対する支援▽ICT化への対応に関する財政支援措置▽特定健診・特定保健指導およびデータヘルス推進のための措置─などを柱としている。拠出金負担に対する財政支援では、引き続き720億円の予算額を確実に確保するとともに、負担増に見合った補助額の拡充を強く要望。また、特別負担調整による拠出金負担軽減について、対象保険者の拡大や国庫負担の増額などを求めた。健保連の河本滋史常務理事が厚労省を訪ね、保険局の姫野泰啓保険課長に要望書を手渡した。

令和4年度政府予算概算要求に向けた個別要望事項（PDF）