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健保ニュース 2021年4月下旬号

諮問会議で民間議員が提言
健康保険証の交付を廃止
マイナンバーカード普及へ一体化

経済財政諮問会議(議長・菅義偉首相)の民間議員4氏は、13日に開催された同会議に、「デジタル化の加速」と題する資料を提出した。

マイナンバーカードの普及に向けて健保組合における健康保険証の交付を取りやめ、マイナンバーカードとの完全な一体化を早急に実現すべきと提言した。

マイナンバーカードの令和3年3月末までの申請状況は、申請件数が4549万件で、申請割合は35.8%にとどまるが、直近の3年3月の単月での申請件数はこれまでで最も多い686万件となり、申請割合が前月比5.4ポイント増加した。

こうした普及状況やデジタル庁設置法案の今国会提出などを踏まえ、民間議員は官・民のあらゆる分野で徹底したデジタル・トランスフォーメーション(ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること)やデジタル投資の推進を求めた。

患者がマイナンバーカードを健康保険証として利用するためには、医療機関・薬局が専用のカード読み取り機を導入し、オンライン資格確認に対応できるようにする必要があるが、現在は10月までにスタートする本格運用前の「プレ運用」の段階で、対応可能な医療機関等は3月26日現在で100の医療機関・薬局にとどまる。

民間議員は重点課題の1つに、マイナンバー制度の徹底活用をあげ、マイナンバーカードを4年度中にほぼ全国民に配布するとの目標を是非とも実現すべきだと強調。マイナンバーカードと健康保険証の一体化を早急に進めるよう求め、健保組合による健康保険証の交付を取りやめとともに、医療機関における読み取り機の普及が必要とした。

また、マイナンバーカードの機能をスマートフォンへ搭載可能とする公的個人認証法の改正法案が今国会で審議されていることを踏まえ、法案成立を前提に、KPI(成果指標)を掲げて推進すべきとした。

普及後の活用策に関しては、社会保障制度における能力に応じた給付と負担の実現に向けて、所得のみならず預貯金等の資産情報と紐づいた仕組みを早期に検討すべきと要請した。

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