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健保ニュース 2021年4月中旬号

令和3年度・退職者医療制度
概算拠出率は▲0.00009‰

厚生労働省は1日、令和3年度の退職者医療拠出金にかかる概算拠出率を公表した。3年度の概算拠出率は▲0.00009‰で、前年度に比べ0.00123ポイント低下した。拠出率は、前年度に引き続きマイナスとなっており、マイナス分は保険者に返還される。

概算拠出率は、退職者医療制度の医療給付費の見込み額を被用者保険全体の標準報酬総額で除したもので、これに各保険者の標準報酬総額を乗じて退職者医療拠出金を算定する。

概算拠出率を算出するのに用いられる医療給付費等の令和3年度の見込み額は0億円(前年度▲3億円)、被用者保険全体の標準報酬総額は220兆1315億円(同223兆8013億円)と推計した。

制度の対象となる65歳未満の退職被保険者等の人数(年間平均)は129人で、前年度の480人から351人減少した。

退職被保険者等の医療給付費は8億円(前年度比65.2%減)で、保険料・税の3億円を除いた被用者保険等拠出対象見込み額は5億円(同64.3%減)となった。

退職被保険者等にかかる後期高齢者支援金相当額は▲15億円で、内訳は3年度分が0億円、元年度精算分が▲15億円となっている。

退職被保険者等にかかる前期高齢者交付金相当額は10億円で、3年度が29億円、元年度精算分が▲19億円だった。

退職者医療制度は、平成20年度からの高齢者医療制度の導入に伴い廃止されたが、26年度末までに退職被保険者等となった者が65歳となるまでの間は同制度を継続する経過措置が設けられた。

27年度以降は、退職被保険者等が65歳に達するまで同制度の対象となるが、退職被保険者等の新規適用は発生しないことから、退職者医療給付費の縮小が続いている。

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