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健保ニュース 2020年11月下旬号

健保連が国民民主党に要請
健保組合への緊急支援を

国民民主党は12日、健保連本部ビルで税制に関するヒアリングを行った。このなかで、健保連の河本滋史常務理事は、新型コロナウイルスの感染拡大で甚大な影響を受けている特定の業種の健保組合や、中小企業を中心とする総合健保組合に対し、今年度の予備費を活用した緊急支援を求めた。

この日のヒアリングには、国民民主党側から榛葉賀津也幹事長、大塚耕平代表代行・経済・税制調査会長、足立信也組織団体委員長・社会保障調査会長、健保連からは河本常務理事、田河慶太理事らが出席した。

このなかで河本常務理事は、団塊の世代が75歳に入り始め保険料率の引き上げにつながる「2022年危機」を訴えてきたが、健保連が実施した試算結果から、新型コロナウイルス感染症の影響で、宿泊業や飲食業、娯楽業などの業種の健保組合や、中小企業を中心とする総合健保組合で給与や賞与が大幅に下がり保険料収入の減少につながって、健保組合はさらに深刻な財政危機に陥ると懸念を示した。

こうした健保組合に対し、今年度の予備費を活用した緊急支援と、保険料納付猶予で今後の事業運営に影響を及ぼす健保組合への財政支援を求めた。

さらに河本常務理事は、全世代型社会保障検討会議の最終報告など医療保険制度改革に向けた議論が今後本格化することを踏まえ、後期高齢者の窓口負担の見直しと後期高齢者の現役並み所得者の給付費への公費投入などの実現に理解を求めた。

大塚代表代行は、解散が進んだ厚生年金基金の例をあげ、「10年前にここまで解散が進むことを予想できただろうか。こうしたことにならないように、医療保険制度は長期的にこの仕組みで運営できるのか検討すべき時期にきている」と述べ、健保連の主張に理解を示した。

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