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健保ニュース

健保ニュース 2020年9月下旬号

公明党厚労部会が概算要求へ重点政策提言
新型コロナ対策 健保組合を支援
拠出金軽減措置の拡充も要望

公明党の厚生労働部会(高木美智代部会長)は10日、厚労省に加藤勝信厚労相を訪ね、高木部会長が代表して令和3年度予算概算要求に向けた重点政策提言を申し入れた。

提言は、国民の生命・生活・雇用と全般に渡る新型コロナウイルス感染症対策や、ポストコロナ時代を見据えた社会保障の再構築を最重点課題に据え、このなかで、「新型コロナウイルスによる健保組合の財政影響を把握し、必要な支援に取り組むこと」として、支援策の必要性を主張した。

また、健保組合のICT活用を進め、コロナ禍でも安定的で効率的に業務処理ができるようなデジタル化を推進するとともに、保健事業を推進するとした。

医療保険制度関連では、引き続き「被用者保険制度の財政健全化の取り組み」として、高齢者医療制度を含む健康保険の医療費の適正化策を強化し、「すべての世代が公平な負担で医療費を支え合うことを可能にすること」と提起した。その際は、低所得者や他施策への影響などを把握して、必要とする人が必要な医療を受けられる体制を維持するよう求めた。

また、「高齢者医療費の増高に伴い現役世代の負担は過重なものとなっている」と問題視し、こうした観点から、適切な見直しを図るとともに、高齢者医療拠出金の過重な負担を緩和する高齢者医療運営円滑化等補助金や特別負担調整の拡充などを検討する必要性を指摘した。

さらに、3割自己負担が適用される現役並み所得の後期高齢者の対象拡大を検討するにあたっては、医療給付費の9割を現役世代が負担する後期高齢者支援金で賄っている現状の財源構成を踏まえ、「現役世代の負担が増加しないように留意すること」と負担増回避の必要性を強調している。

来年度の薬価改定については、新型コロナ感染症による影響を十分に勘案して、検討するよう求めた。

政府が進めている全世代型社会保障改革の実現に向けては、医療を含む感染症や雇用維持・生活不安、新たな生活様式など新型コロナ感染症への対応や経験を踏まえ、「令和の時代にふさわしい全世代型社会保障改革を推進する」とした。

具合的には、従来の社会保障の持続可能性を高めることと合わせて、▽ひきこもりや、いわゆる8050問題など複合課題にも対応する包括的支援体制を整備する▽新型コロナ感染症拡大で顕在化した居住支援ニーズを踏まえ、住まいの問題を全世代型社会保障の基盤として位置づけ、推進する─との方針を示した。

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