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健保ニュース 2020年5月下旬号

健康保険料納付に特例措置
延滞金なし無担保で1年猶予

厚生労働省は7日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急経済対策の一環として、健保組合の適用事業所を支援する観点から、健康保険料の全部または一部の納付を最大1年間、無担保かつ延滞金なしで猶予することができる特例措置の取り扱いについて、保険局保険課長から健保組合理事長に通知した。

緊急経済対策を裏づける令和2年度補正予算とともに、新型コロナウイルス対応の国税関係法臨時特例が4月30日に成立、施行されたことを受けて、国税徴収の例により保険料を徴収すると規定する健保法第183条にもとづき、国税通則法に準じて健康保険料の納付猶予も特例が適用されることとなった。

国税通則法第46条の納付猶予が認められる通常の条件は、災害など対象が限定的で延滞金や担保が必要なケースもあるが、今回の新型コロナウイルス特例措置では、▽令和2年2月以降のいずれか1か月以上の期間の事業収入が前年同期に比べ概ね20%以上減少▽健康保険料を一時に納付することが困難─の両方に該当する場合に同条の「事業につき相当な収入の減少」があるものとみなして納付を猶予し、その際の延滞金と担保を不要とする。

2年2月1日から3年1月31日までに納期限が到来する健康保険料について、その納期限から1年以内を期間に納付猶予を認める。申請は納期限内に行い、法施行日前に納期限が到来している保険料については施行日から2か月以内とする。

納付が猶予される額は、納付すべき健康保険料から納付可能金額を差し引いたものとする。納付可能金額は、今後6か月分の運転資金を超える現金・預貯金を保有している場合の超過分の資金が該当する。この超過分は納付可能金額として納期限までに納付することとし、超過分がなければ健康保険料の全部、超過分があればこれを差し引いた一部が納付猶予の対象となる。

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