健保ニュース
健保ニュース 2020年5月下旬号
適用拡大を柱とする年金法等改正案
衆院本会議で一部修正のうえ可決
厚労委は9項目の附帯決議を採択
短時間労働者への被用者保険適用拡大を柱とする「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案」は12日の衆院本会議で一部修正のうえ、自民・公明の与党と共産党を除く野党の賛成多数で可決され、参院に送付された。児童手当法と国民年金事業の財政検証に関する事項が修正された。
同法案は、現行で従業員500人以上規模の企業に被用者保険の適用を義務づける企業規模要件を見直し、2022年10月から100人超、24年10月から50人超へと段階的に適用対象者を拡大する。現行1年以上の勤務期間要件も見直し、22年10月から2か月超とする。
衆院本会議での採決に先立ち、8日の衆院厚生労働委員会では、年金法等改正案に対する9項目の附帯決議が全会一致で採択された。
短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大については、▽被用者には被用者保険を適用するとの考え方に立ち、さらなる適用拡大に向け、検討を促進すること▽当分の間の経過措置となっている企業規模要件については、できるだけ早期の撤廃に向け、速やかに検討を開始すること▽適用拡大により保険料負担が増加する中小企業に対しては、各種の支援措置の充実を検討すること─などの事項が盛り込まれた。