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健保ニュース 2020年2月中旬号

被保険者記号・番号の告知要求制限
健保組合など保険者は適用除外
厚労省が医療保険部会に対応方針

厚生労働省は1月31日の社保審・医療保険部会で、被保険者記号・番号の告知要求制限に関する具体的な対応方針について説明し、告知要求制限の適用を除外される対象者や具体的なケース等を示した。今年秋頃に関連する省令等で決定する見通しだ。

昨年5月に成立した改正健保法等により、被保険者記号・番号が個人単位化されることに伴い、プライバシー保護の観点から、健康保険事業とこれに関連する事務以外に、被保険者記号・番号の告知を要求することを制限する「告知要求制限」が設けられている。

被保険者記号・番号の告知要求制限の適用を除外される対象としては、医療保険各法および下位法令にもとづく事務を実施する者として、▽厚生労働大臣▽保険者▽保険医療機関▽社会保険診療報酬支払基金▽国民健康保険団体連合会▽日本年金機構▽事業主▽都道府県知事▽市町村長─等を想定した。

被保険者記号・番号を活用できるケースとしては、「公的医療情報データベースにおける活用」「疾病の原因・予防・診断・治療の方法に関する研究のための活用」「地域医療情報連携ネットワークにおける活用」「健診実施機関等が保険者の委託等により行う特定健診、特定保健指導等における活用」などの具体的な事例をあげた。

また、厚労省は、健康保険事業とこれに関連する事務以外でも、住民票の写しの交付請求や金融機関での口座開設の手続きなどで本人確認のために被保険者証の提示を求められる手続きがあることを踏まえ、本人確認書類として被保険者証の提示を受けた場合、「当該被保険者証の被保険者記号・番号を書き写さないこと」や、当該被保険者証の写しが必要な場合には、「当該写しの被保険者記号・番号部分を復元できない程度にマスキングを施したうえで確認記録を添付すること」などの留意点を関係機関に周知する方針を示した。

これに対し、健保連の佐野雅宏副会長は、被保険者証活用の現状を踏まえ、「告知要求制限に抵触しないように、本人確認書類として被保険者証の提示を求めている全ての事業者に、国としてしっかり周知してほしい」と要望した。

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