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健保ニュース 2019年6月下旬号

令和元年版高齢社会白書
75歳以上人口が65~74歳を上回る
「70歳から支えられる側」が8割

政府は18日の閣議で、令和元年版高齢社会白書を決定した。平成30年10月1日現在の総人口は1億2644万人で、このうち「65~74歳人口」は1760万人、「75歳以上人口」は1798万人となり、初めて「75歳以上人口」が「65~74歳人口」を上回った。65歳以上の高齢者人口は3558万人、高齢化率は28.1%で、ともに過去最高を更新した。

高齢社会白書は、▽高齢化の状況▽平成30年度高齢社会対策の実施状況▽令和元年度高齢社会対策─の3つの章で構成。特集では、「高齢者の住宅と生活環境に関する意識」をテーマに取り上げた。

「65歳以上人口」と「15~64歳(現役世代)人口」の比率をみると、昭和25(1950)年に65歳以上が1人に対し現役世代が12.1人いたが、平成27(2015)年では65歳以上1人対現役世代2.3人となっている。今後、高齢化率の上昇や現役世代割合の低下により、令和47(2065)年には65歳以上1人対現役世代1.3人という比率になると見込まれている。

平均寿命は、平成29年現在、男性81.09年、女性87.26年となっているが、将来も男女とも延びて、令和47(2065)年には、男性84.95年、女性91.35年となり、女性は90年を超えると推計した。

また、健康寿命と平均寿命の推移の比較では、平成28年時点の健康寿命は、男性72.14年、女性74.79年となっており、22年と比べ、男性が1.72年、女性が1.17年延びている。同じ期間の平均寿命の延びは、男性1.43歳、女性0.84歳と、ともに健康寿命の延びが上回った。

高齢者の就業率を年齢階級別にみると、平成30年は、「60~64歳」68.8%、「65~69歳」46.6%、「70~74歳」30.2%となっており、これを20年と比較すると、それぞれ11.6ポイント、10.4ポイント、8.4ポイント上昇している。

特集では、住まいや地域生活、外出手段、高齢期の生活に関する実態・意識等を調査し、特徴的な事項を紹介した。

このなかで、60歳以上の人に、「支えられる高齢者とは何歳以上と思うか」と聞いたところ、約8割が「70歳より上」と回答している。年齢別にみると、60~74歳までは「75歳以上」、75歳以上では「80歳以上」との回答が最も多く、自身より上の年齢を回答する傾向がみられる。

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