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ジェネリック医薬品とバイオ後続品

最近ではその名前がすっかり浸透した「ジェネリック医薬品」と、まだあまり聞きなじみのない「バイオ後続品」についてわかりやすく解説します。

ジェネリック医薬品を使ってお薬代を節約

ジェネリック医薬品は、新薬の特許がきれた後に製造販売される、新薬と同一の有効成分を同一量含み、同一の効能・効果を持つお薬です。研究開発費用を低く抑えることができることから、新薬と比べてお薬代が安くなっています。ジェネリック医薬品を希望される場合は、医師・薬剤師に相談してみましょう。

ジェネリック医薬品については、薬局や医療機関への供給不足が続いている状況です。こうした状況を改善するために厚生労働省の検討会では、安定供給に向けてメーカーの業界再編や、効率的な製造管理等を進めていくべきとする報告書がとりまとめられ、今後、安定供給に向けた取組が進められていく予定です。

実際にお薬代がどのくらい安くなるの?

高血圧のお薬を1日1錠365日服用した場合(3割負担のケース)

後発医薬品の使用促進

医薬品の安定的な供給を基本としつつ、後発医薬品の数量シェアを令和11年度末までに全ての都道府県で80%以上とする、国の目標が掲げられています。健康保険組合では既に使用割合が80%を超えている状況です。

健保組合における後発医薬品の使用割合

患者さんの希望であえてジェネリック医薬品を使用しなかった場合

ジェネリック医薬品と長期収載品(ジェネリック医薬品のある先発医薬品)の差額の4分の1を患者さんご自身の全額負担として支払う仕組みが令和6年10月1日から始まりました。そのため、患者さんの負担が増える可能性がありますが、ジェネリック医薬品を選択することで、負担を安く抑えることができます。

ただし、薬局にジェネリック医薬品の在庫がない場合や、医療上の必要性があって長期収載品を使用しなければならない場合には、こうした負担は発生せず、これまで通り自己負担割合に応じた負担となります。

自己負担3割の場合のイメージ図

バイオ後続品ってなに

バイオ後続品(バイオシミラー)とは、ヒトや動物などの生きた細胞を利用して作られた薬である先行バイオ医薬品の特許が切れた後に、同じ有効成分で別の製薬会社から発売されるお薬です。効果や安全性は先行バイオ医薬品と変わらず、お値段が安くなります。

バイオシミラーの使用促進

バイオシミラーの普及促進にあたって国は、令和11年度末までに、バイオシミラーに80%(数量ベース)以上置きかわった成分数が全体の成分数の60%(成分数ベース)以上にすることを目指し、普及促進に向けた取組を進めています。

令和3年度時点では、バイオシミラーに80%以上置きかわった成分数は18.8%で、この成分数を60%以上にすることを目指しています。

「後発医薬品(ジェネリック医薬品)及びバイオ後続品(バイオシミラー)の使用促進について」最新情報は厚生労働省ホームページより確認できます。