Dr.石川の健康長寿ナビ vol.4
テレビやラジオでおなじみの石川恭三先生(杏林大学名誉教授・医師)に健康で長生きするためのコツを教えていただきます。
梅雨があけるといよいよ夏の到来です。第4回は「真夏の太陽から目を守る」についてです。
7月「真夏の太陽から目を守る」(白内障の予防)
梅雨があけると、真夏のギラギラとした太陽が顔を出してきます。楽しみでもあり、また、ちょっと心配にもなります。この真夏の強い日差しは、皮膚ばかりではなく目にも障害を及ぼします。
強い紫外線を浴びると、目の表面にある角膜が一時的に炎症を起こします。スキーに行って目が真っ赤になる雪目もそのひとつで、夏の野外運動でも同様の目の症状をきたすことがあります。このような急性の炎症は短時間で回復しますが、強い紫外線は慢性の目の障害を引き起こすことがあります。
紫外線を浴びる量が多い地域ほど住民の目の水晶体が濁り、白内障にかかる率が高いことが知られています。
紫外線を浴びない対策として、帽子、日傘、サングラスが用いられますが、いくつか注意しなくてはならないことがあります。帽子や日傘で目に直接紫外線が当たらないようにしても地面からの反射光があるのです。
紫外線を通過させないUVカットのサングラスは有効ですが、形に注意する必要があります。普通のメガネのようなタイプは、横からの紫外線を防ぐことができないので、防御効果は小さくなります。目の横にもガラスが回りこんだ形で、顔との間の隙間が小さいものを選んだほうがいいでしょう。紫外線をカットするコンタクトレンズもあります。ソフトコンタクトレンズは黒目を完全に覆うために紫外線防御効果は優れています。
サングラスは格好の良さだけではなく、十分に紫外線をカットしているかどうかも考えて選んでください。