イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・調理師・ティーコーディネーターの楠本 薫先生がご紹介します。
寒い冬に温まるエスニックなごちそう

年末が近づき、寒さも厳しくなる12月。いつもとは一味違うシチューはいかがでしょう。
牛肉は、必須アミノ酸のバランスが取れた良質なたんぱく質が豊富で、ビタミンB群やビタミンA、鉄や亜鉛などのミネラルも含む食材です。また、大根やニンジンに含まれる食物繊維には、脂質の吸収を抑制するうれしい働きがあります。
ごちそうを食べる機会が特に増えるこの時期。コレステロール値が気になる場合は、もも肉など赤身を選ぶのも◯。エスニック風味を添えるカレー粉と、ラー油の辛み成分のカプサイシンが代謝を高め、体を温めてくれると同時に、塩分量を控えても、辛みで満足感が得られやすくなります。体調に合わせて工夫するのもいいですね。
エビパンのエビは、脂質が少なくたんぱく質が豊富で、中性脂肪の抑制や動脈硬化を予防するタウリン、抗酸化作用を持つアスタキサンチンも豊富。同じく抗酸化作用を持ち、香り豊かなゴマと合わせることで、味わいも栄養価も高まります。
1人分260kcal、塩分3.5g

- 〈漬け込み液を作る〉Aの材料をボウルに入れ、よく混ぜる。
- ①に牛肉を加えてよく揉み込み、冷蔵庫で30分以上漬け込む。
- 大根、ニンジン、ジャガイモはそれぞれ皮をむき、少し大きめの乱切りにする。
- 鍋にサラダ油を入れて火にかけ、牛肉の両面に香ばしい焼き色が付くまで中火~強火で焼く。
- チキンブイヨンを加えてふたをして、煮立ったら弱火にして40分程度煮込む。
- 大根、ニンジン、ジャガイモを加えて、さらに10分程度煮る。
- 味付け用の砂糖、黒こしょう、レモングラスを加えて5分程度煮る。
- 器に盛り付けて、パクチーをお好みで適量添える。
- POINT
牛肉に焼き目を付けることで、旨みを閉じ込め、香ばしい風味を加えます。焦げ過ぎないように注意しましょう。
1人分283kcal、塩分1.1g

- エビの殻と背ワタを除き、塩(分量外)を振り軽く揉み、流水で洗う。ペーパーで水気を除いて包丁でぶつ切りにして、ラードを加えて包丁でよくたたき、ペースト状にしてボウルに入れる。
- ①に卵白、片栗粉、砂糖、濃口しょうゆ、オイスターソースを加えてよく練り混ぜ、4等分にして、中央が少し盛り上がるようにバゲットに塗る。
- エビのすり身の表面にゴマをしっかり付ける。
- 160℃の揚げ油(分量外)に、ゴマが下になるように③を入れ、ひっくり返しながらパンがきつね色になるまで4分程度揚げる。
- 揚がったらスイートチリソースを添える。
楠本 薫(管理栄養士・調理師・ティーコーディネーター)
2003年より兵庫県西宮市甲東園で料理教室CookingCafé(クッキングカフェ)を主宰。
専門学校などで栄養学・食品学などの非常勤講師も務める。
教室では味噌・こんにゃくなど食品加工から、家庭料理、各国料理、お菓子まで、家庭で気軽に作れるレシピを心掛け、幅広い内容で教室を開催している。
イギリスの文化が好きで、中でも紅茶・紅茶に合うお菓子作りに深く興味を持つ。教室立ち上げ当初より紅茶教室も開講してきたが、2021年よりTea Mitten(ティーミトン)というスコーン中心の焼き菓子販売のお店を立ち上げ、通信販売も始めている。
専門学校などで栄養学・食品学などの非常勤講師も務める。
教室では味噌・こんにゃくなど食品加工から、家庭料理、各国料理、お菓子まで、家庭で気軽に作れるレシピを心掛け、幅広い内容で教室を開催している。
イギリスの文化が好きで、中でも紅茶・紅茶に合うお菓子作りに深く興味を持つ。教室立ち上げ当初より紅茶教室も開講してきたが、2021年よりTea Mitten(ティーミトン)というスコーン中心の焼き菓子販売のお店を立ち上げ、通信販売も始めている。