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季節の健康レシピ

季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・調理師・ティーコーディネーターの楠本 薫先生がご紹介します。

今日もいきいき!旬ごはん vol.34

ほんのり苦みが香る大人のビーフシチュー

寒さの厳しい時季は、温かい煮込み料理が恋しくなります。ルーを使わず黒ビールで煮込んだ、大人の味わいのビーフシチューはいかがでしょうか。

ビールで煮込むと、炭酸の働きで肉がやわらかくなります。さらに苦みと香ばしさのある黒ビールを使うことで、奥行きのある味わいに。ハーブのきいたダンプディング(小麦粉を練ってゆでたもの)ともよく合います。ビールは、1缶使うと多いので、料理を作りながら軽く一杯いただくのも大人の楽しみです。

具は玉ネギ、ニンジンのほか、セロリで香味をプラス。玉ネギの辛みのもとであるアリシンには、血流を改善して動脈硬化を予防したり、免疫力を高めたりする働きがあります。

付け合わせのマッシュポテトも、こんがり焼いて香ばしく。ジャガイモに含まれるビタミンCは、コラーゲンを生成したり鉄の吸収を助けたり、さまざまな働きをする栄養素です。キャベツを加えることで、食物繊維も取れ、食感のアクセントにもなります。

1人分616kcal、塩分3.2g

牛肉(シチュー用カット済) 200g
薄力粉 適量
玉ネギ 120g
セロリ 40g
ニンジン 50g
黒ビール・水 各250cc
ウスターソース 大さじ2
三温糖 小さじ2
塩 小さじ1/2
こしょう・タイム 各少々
サラダ油 大さじ1
パセリ(みじん切り) 適量

〈ダンプディング〉
薄力粉 30g
ベーキングパウダー 小さじ1/4
A パン粉 20g 
  溶かしバター 10g
  ドライパセリ、オレガノ、セージ 各少々
水 大さじ1と1/2~2
  • 牛肉に薄力粉をまぶす。玉ネギは5㎜幅に切り、セロリは筋を取って3㎜幅の斜め切りに、ニンジンは3㎜幅の半月切りにする。
  • 鍋にサラダ油半量を入れて火にかけ、玉ネギを加えて中火弱で透明感が出るまでじっくり炒め、甘みを引き出す。
  • フライパンに残りのサラダ油を入れて火にかけ、牛肉を中火で焼く。香ばしい焼き色がついたら②の鍋に入れる。
  • ニンジン、セロリ、黒ビール、水を加えて火を強めて煮る。煮立ったらあくを取り、調味料、香辛料を加えて弱火にし、ふたをして40分ほど煮込む。
  • 〈ダンプディングを作る〉
    薄力粉とベーキングパウダーを合わせてボウルにふるい入れ、Aを全て加える。水を少しずつ加えながら生地に混ぜ込んでいき、生地を1つにまとめ、4等分してそれぞれ球状に成形する。
  • ⑤を鍋に入れ、そのまま一緒に20分ほど煮込む。
  • 皿に盛り付け、みじん切りにしたパセリを上に散らす。
POINT
牛肉は先に軽く焼いてうま味を閉じ込めます。ビールの炭酸には肉をやわらかくする働きがあるので、黒ビールは缶を開けたらすぐ鍋へ。弱火で約1時間、じっくり煮込みましょう。

1人分130kcal、塩分0.7g

ジャガイモ(男爵) 150g
キャベツ 45g
バター 8g
塩 小さじ1/4
こしょう 少々
サラダ油 小さじ2
飾り(プチトマト、ディル)
  • ジャガイモは皮をむいてスライスし、水にさらす。水気を切って鍋に入れ、十分かぶるくらいの水を加えて火にかける。やわらかくなったら、水を捨て、熱いうちに木べらでつぶしてマッシュ状にし、バター、塩、こしょうを加えてよく混ぜ合わせる。
  • キャベツは30秒ほど塩ゆでし、水気を切って、粗みじん切りにする。
  • ①のボウルにキャベツを入れて混ぜ合わせ、4等分にしてそれぞれ丸める。
  • フライパンにサラダ油を入れて火にかけ、③をのせて上から軽く押さえ、1㎝ほどの厚みの平べったい円形にする。ひっくり返しながら両面にこんがりと焼き色がつくまで焼く。

楠本 薫

楠本 薫(管理栄養士・調理師・ティーコーディネーター)

2003年より兵庫県西宮市甲東園で料理教室CookingCafé(クッキングカフェ)を主宰。
専門学校などで栄養学・食品学などの非常勤講師も務める。
教室では味噌・こんにゃくなど食品加工から、家庭料理、各国料理、お菓子まで、家庭で気軽に作れるレシピを心掛け、幅広い内容で教室を開催している。
イギリスの文化が好きで、中でも紅茶・紅茶に合うお菓子作りに深く興味を持つ。教室立ち上げ当初より紅茶教室も開講してきたが、2021年よりTea Mitten(ティーミトン)というスコーン中心の焼き菓子販売のお店を立ち上げ、通信販売も始めている。

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