季節の健康レシピ
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・調理師・ティーコーディネーターの楠本 薫先生がご紹介します。
ほっこり気分も温まる
揚げ鱈(たら)のカブラあんかけ
冬が旬で、鍋料理や煮付けなど、いろいろな料理に使える鱈。今回は下味を付けて揚げ、あんかけにしました。鱈の香ばしさとあんの優しい風味が合わさった、味わい深い一品です。
ポイントは、鱈をカラッと揚げること。あんに入れる小カブラのすりおろしは、味が薄くならないよう適度に水気を切り、食感が落ちないよう煮過ぎにも気を付けましょう。水溶き片栗粉でかためにとろみを付けることで、鱈によく絡みます。
小カブラにはカリウムやビタミンC、食物繊維のほか、胃もたれや胸やけを防ぐ消化酵素・ジアスターゼが含まれています。加熱に弱く生食にはやや劣りますが、ごちそうを食べる機会の多い年末年始にお勧めの、胃にやさしい食材です。
付け合わせのユリ根も、カリウムが豊富。塩分の排出を促す働きがあり、高血圧予防につながります。厚みや大きさによってゆで時間が変わるので、竹串で刺して様子を見ながらゆで、ほっくりした食感に仕上げましょう。
1人分256kcal、塩分2.5g
- 鱈を食べやすい大きさに切る。〈下味〉の調味料をボウルで混ぜ、鱈を10分ほど漬けこんで下味を付ける。
- 小カブラは皮をむいてすりおろし、ザルに入れて5分ほど置き水気を切る。
- ミツバは1cmほどの長さに切る。ユズ皮は千切りにする。
- 鱈をペーパーで押さえて水分を取り、片栗粉をまぶす。170℃に温めた油で、ひっくり返しながらきつね色にカラッと揚げる。
- 鍋に〈あん〉の調味料を入れ、強火にかける。煮立ったら、軽く搾った小カブラのすりおろしを加えてひと煮立ちさせる。
- 水溶き片栗粉を適量加えてよく混ぜ、程よいとろみを付ける。最後にミツバを加えてさっと煮たら火からおろす。
- 鱈を皿に盛り、上からあんをかけてユズ皮を添える。
- POINT
- 鱈をカラッと揚げるには、ペーパーで水分を取るひと手間を忘れずに。全体に片栗粉をまぶしたら、余分な粉を落としましょう。
1人分56kcal、塩分0.7g
- ユリ根を1枚ずつはがし、黒くなっている部分を包丁でそぎ落とす。大きいものは適当な大きさに切る。
- 鍋に湯を沸かし、酢を加えて①を1分ほどゆでる(竹串で刺してかたくない程度が目安)。ザルに取り上げて水気を切る。
- 梅干しの種を外し、包丁でたたいてペースト状にした果肉をボウルに入れてAを加えて混ぜ、②を加えてあえる。
- 器に盛り付け、かつお節を天盛りにし、小口切りにした青ネギを散らす。
楠本 薫(管理栄養士・調理師・ティーコーディネーター)
2003年より兵庫県西宮市甲東園で料理教室CookingCafé(クッキングカフェ)を主宰。
専門学校などで栄養学・食品学などの非常勤講師も務める。
教室では味噌・こんにゃくなど食品加工から、家庭料理、各国料理、お菓子まで、家庭で気軽に作れるレシピを心掛け、幅広い内容で教室を開催している。
イギリスの文化が好きで、中でも紅茶・紅茶に合うお菓子作りに深く興味を持つ。教室立ち上げ当初より紅茶教室も開講してきたが、2021年よりTea Mitten(ティーミトン)というスコーン中心の焼き菓子販売のお店を立ち上げ、通信販売も始めている。
専門学校などで栄養学・食品学などの非常勤講師も務める。
教室では味噌・こんにゃくなど食品加工から、家庭料理、各国料理、お菓子まで、家庭で気軽に作れるレシピを心掛け、幅広い内容で教室を開催している。
イギリスの文化が好きで、中でも紅茶・紅茶に合うお菓子作りに深く興味を持つ。教室立ち上げ当初より紅茶教室も開講してきたが、2021年よりTea Mitten(ティーミトン)というスコーン中心の焼き菓子販売のお店を立ち上げ、通信販売も始めている。